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英語力強化のためのリテンション【効果とコツ】



こんにちはMegです。


今回は英語リスニングとスピーキングの力を伸ばしたいと努力している生徒さん向けに「リテンション」をご紹介したいと思います。


実は、この方法はとても効果があります。けれども、脳への付加が高いので、レッスン中に10分程度行ったあとのほとんどの生徒さんは、「あー、疲れた~」という反応です。「リテンションできない~、苦手です」と言われる生徒さんも少なくありません。


けれども、リテンションも筋肉トレーニングと同じで訓練すればできるようになります。最初はいわば「筋肉痛」は避けられないでしょう。ただ、コツも必要なので、いきなり行うより段階を踏んで行うことをおすすめします。


まずはシャドーイングをきっちり行い、音に十分に慣れましょう。正確なシャドーイングができるようになったらリスニング力も上がります。それからリテンションへ、というのが「急がば回れ」で、最終的には早道です。


詳細を見ていきましょう


<目次>

1) リテンションとは

2) リテンション強化の効果

3) リテンショントレーニングのコツ


■英語力強化のためのリテンション【効果とコツ】


1)リテンションとは

リテンション(retention)とは、「保持、保留、維持、記憶」などを意味します。いったん留めるというイメージです。


シャドーイングは聞いた音をその直後に繰り返す方法ですが、リテンションは1文をすべて聞きます。その聞いた音を頭の中に「保持」します。そしてそのまま繰り返す方法です。


例えば、


① I was surprised to learn that more states in the US requiring students to study finance in high schools.


という文章を最初から最後まで音で聞きます。文字は見ません。聞き終わったら、一呼吸おいて、その通りに口に出すのです。


② What do finance courses consist of?


という短い文章なら、おそらくすぐにできると思います。しかし、①くらいの長さになると、記憶に保持(リテイン)するのが難しくなってきます。


それをできるようになるのが英語リテンションの訓練です。


ネイティブの音を繰り返すことが理想です。ですので、自分一人で行う場合は、録音したネイティブの声を1文ずつ一時停止にしながら、繰り返す訓練を行いましょう。


1回に、①程度の長さの文章を10から15文訓練するのが望ましいですが、最初からは難しいので、


・まずは短い簡単な文章から訓練し始めて、訓練方法に慣れる

・徐々に長い文章を混ぜ、長短両方の文章で10-15文、訓練する

・短い文章ができるようになったら、長い文章だけを10-15、文訓練する


というふうに進めてみて下さい。長い文章と言っても話し言葉のシンプルな長文であり、小説や論文みたいな技巧性のある文章は避けた方がいいです。


文章は通常自分が聞いているリスニング素材でいいです。ただし、スピードは落としましょう。速く聞いて速く話すことが目的ではありません。あくまでも、ある程度の長さの英文を理解し再現できるかどうか、の訓練です。それがリテンションの目的です。




2)リテンション強化の効果

文章をリテンションできるようになるということは、文章の意味もわかり、音が聞き取れていて、その音を再現できるということです。なので、リスニング力やスピーキング力も強化するには、リテンションを強化するのが非常に効果的なのです。


シャドーイングとの違いは、文章の意味を理解しているかです、シャドーイングは必ずしも意味が分からなくても正確に音が取れればできるのですが、リテンションでは意味が分からないと長めの文章は再現できなくなります。


文章の意味を理解してそれを再現しているので、通常の会話にもう一歩近づきます。シャドーイングの精度はかなり上がったけれど、まだしゃべれないという生徒さんには、このリテンションをおすすめします。


集中力を要しますので、疲れます。でもその分、リスニング力もスピーキング力も上がりますから、その効果を想像しつつ、少しずつ訓練しましょう。最初からたくさん長時間トレーニングすると、「できない!」と感じてイヤになります。そうすると続かないので、まずは簡単なものから少しずつ段階的に訓練しましょう。



3)リテンショントレーニングのコツ

3つのコツをお伝えします。リテンションの訓練を行う際には、


集中力をマックスに高めてから行いましょう:今から15分は他のことを一切考えず、これらの文章のリテンションだけに集中するという態勢を整えて臨んでください。「聞く」→「溜める」→「再現する」を、集中してひたすら繰り返しましょう。


繰り返し行いましょう:長い文章の場合は、1回でできることはほぼありません。その時、「ああ、できない😿」と思うのではなく、「もう一度聞けてラッキー」と思いましょう。何度も聞くのが最大の訓練です。


再現中にひっかかったら、考え込まずすぐ文の最初に戻り、もう一度聞きます。そして行けるところまで再現します。これをひたすら繰り返します。20回目にできたとしたら、次の文章は18回目での完成、その次は15回目の完成を目指す、くらいの繰り返しを覚悟して訓練しましょう。


●文字に頼らずできるだけ音を拾って再現しましょう:シャドーイングと同様、文字に頼ると進歩が遅れます。音を拾う、と決意してください。でもどうしても音だけで拾えない時のみ文字を見て、すぐにまた音に戻りましょう。


最終的には意味が同じであれば、再現文では単語や表現が多少異なってもOKですが、最初は全文を一語一句同じ状態で再現することを目指して訓練しましょう。「a」や「the」もすべて正確に拾えるよう訓練してみてください。


リテンションに慣れてきたら、意味の再現中心に軸足を移していってもいいです。その際は、「文の意味の再現」に移るので、同じ意味の別の単語に置き換えてもOKです。ここまで来たらほぼ完成しているレベルです。



■今回のまとめ

1)リテンション(保持)とは、一文全体を聞き、一呼吸おいてその通りに再現する訓練法

2)リスニング力、スピーキング力に大きな効果あり

3)音に集中して、何度も繰り返し行い、文字に頼らないで再現する


リテンションは難しい分、英語力強化の効果は大きいです。



■それでも「できない!」と思ってしまう方へ

正直言って、リテンションは難しいです。大きな効果が見込める分、訓練は厳しいのです。


例えば、母国語の日本語で、以下の今日の新聞の文章をリテンションしてみてください。


「半世紀にわたって続いてきた沖縄県産酒類への税の軽減措置について、月内に本格始動する今年の与党税制調査会が廃止に向けた議論をスタートさせる」(Yahoo!ニュース)


という文章を、1回聞いただけで再現できますか?


私はできないです💦でも10回くらい繰り返したらできるようになりました。母国語でこれですから、英語となるとなおさらですね。


30年以上前、英語の勉強をしていた私もリテンションは苦手でした。とても難しく、全然できませんでした。けれども続けていくうちに、「聞けなかったり、再現できなければ、もう一度やり直せばいいだけのことなんだ」と割り切ることができました。


すると痛みをあまり感じなくなりました。そして続けていくうちに、いつの間にか以前よりできるようになりました。「以前よりできるようになる」の連続です。


何度間違えても、何度詰まっても、何度覚えられなくても「繰り返す」!リテンションはこれに尽きます。大丈夫ですよ! 何度転んでも立ち上がるんだという勇気さえあれば、できるようになります。


時間はかかっても少しずつ前進しましょう。


らいひよ®の「Megのビジネス英語」コースでは、リテンションを組み込んだレッスンを行っています。ご興味あるかたは、以下の無料レッスンをぜひ体験してみて下さいね!


https://lion-and-hiyoko.com/contact



■次回の内容

ビジネス英語で不可欠の「ロジカルシンキング」についてお伝えします。これまで受講された生徒さんでは、ロジカルシンキングが不得意な方はまず、日本語でロジックを強化してから英語でのロジックに移行する訓練を行いました。


そのプロセスも含めて、次回はロジカルシンキングの重要性や強化の仕方をご紹介します。



■最後に練習問題

以下の文章を自分で音読して録音し、リテンションの練習をしてみてください。自分の声でできたら、最後にD)のURLの音源にも挑戦してみましょう。


A)Fewer students are doing temporary work these days.


B) It’s a good way for teenagers to learn how to appreciate the value of work.


C) Having a summer job helps you develop a mature attitude about money, as well as boosting your self-confidence.



D)👇1文の区切りが長いので、区切りでレコーダーを止めながら訓練してみましょう。

https://youtu.be/2zrtHt3bBmQ




皆さんの英語力上達を応援しています!!

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